本に課金する

長かった工場バイトが終わって、今はアパートで引きこもり生活をしている。コロナによって迂闊に外には出られず、また、多くの企業がダメージを受けている。僕が働いていた工場は物流を生業としている会社だったが、かなり忙しかった。皆が引きこもって沢山注文するから、通常時の1.5倍ほどのオーダーだったらしい。パートやアルバイトを囲って作業させているライン工場は、こんな時結構パンク気味だ。オーダー数が上がるのに、感染を恐れたパートやアルバイトが休んでしまうからだ。そのせいでノルマに到達しない日も出てきた。感染症とは人々の恐怖を伝染させる、非常に厄介な性質があると、この時知った。そのせいだろうか。3月31日に注文した、MacBookAirがまだ到着しない。

この前やっと発送通知が来て、到着日は4月21日だそうだ。長いなぁと思いつつ、Macデビューできる日が来る喜びも強い。

ちなみに今回注文したMacBookAir2020モデルのカスタマイズは最強に近い。cpuは第10世代のintel core i7でもちろんクアッドコア。メモリー16ギガで高負荷の処理にも対応。さらに1テラバイトのSSDという無駄すぎる容量の大きさ。合計19万強だった。お母さんが用意したPC用の予算が20万円だったのでそれをフル活用しようとした末こうなった。

このPCが来るまで、あと4日くらいある。PCが届いてからは、プログラミングに情熱を注ぎたいので、この4日間で出来ることはやってしまいたい。と考えたので、工繊大に行って教科書を買ってきた。大学数学の微分積分学線形代数学についての本だ。これを手にした瞬間、やっと大学生になれたような気がした。早く理解して自分のものにしたい、というワクワクに駆られた。あと、物理の大学版教科書みたいなやつも買った。これは、割と高校物理の内容を含んでいるが、高校物理の拡張版みたいな位置づけの本だ。今は3冊とも1日5ページずつくらいの勢いで進んでいる。この学びを積み上げて、対面授業が始まる5月中旬くらいまでには、1章分終わってたい。大学の勉強だけでは飽き足らず、やはりHTML、CSSの本も欲しくなって買った。1つ1つ分からないことをネットで調べればプログラミングは出来るようにはなるが、本を1冊買っておくことで、全体が見渡せるようになり、自分が今何処にいるのかを把握しやすくなると考えたためである。買おうと思っていたのはその本だけだったのだが、TYUTAYAの本コーナーが思った以上に充実していて、他にも、簿記の本、アフィリエイトの本、MacBookの使い方本を買ってしまった。それらの本に書いてあることは全部ネットに書いてあることだろうが、画面だけで確認するのに比べて、実物としてあってくれた方が、心理的に安心出来る。実際に、本を買って、つまりお金を払って得た情報は、なんかこう、元を取りたい、みたいな気持ちになってモチベをあげてくれるとも思う。だからこれからは、なるべく本から情報を得ようと思う。実際、本なんて1冊2000円あれば買えるし、1回の友人との夕食で2000円くらい消えてしまうことを考えれば、本を買って知識を得るのはコスパがいい気がする。お金の出処は、工場バイトで得た5万円だ。このお金で買った本が、知識を与える泉になってくれて、これからの投資になるのであれば、あの時の重労働を嘆いていた自分も報われる気がする。あの時間は無駄じゃなかったんだ、って。