コンピュータの歴史について

コンピュータの歴史は計算の歴史である。

 

まずは数字について見てみよう。

15世紀のイタリア。そこは、東方貿易による香辛料貿易で富を得ていた。

 

貿易が活発になるとお金の計算をするために、

ローマ数字の代わりにアラビア数字が用いられるようになった。アラビア数字には、0という概念と、10進法という概念があり、これがのちのコンピュータ開発に関わってくる。

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次はプログラムについて。18世紀、産業革命により経済が発達したイギリスでは、貿易のための航海が活発だった。航海には複雑な計算が必要だが、人は計算ミスをするものだった。そこで、バベッジという男が、解析機関という計算機を生み出した。これは、歯車で出来ており、予め決められた処理をするとその通りに計算してくれるものだった。完成には至らなかったが、のちのコンピュータの発明に大きな影響を与える。

 

次はデータの処理について。19世紀のアメリカでは、移民によって人口が増え続けていた。それにより、人口の調査は難儀を極めた。その時、ハーマンホレリスという男が革命を起こす。彼が発明したタビュレーティングマシンは、パンチカードの特定の位置に穴を開けることで、配偶者の有無などといった情報を瞬時に管理できた。これにより、国勢調査のコストが格段に下がった。このシステムは、会計や在庫管理といったビジネスにも応用される。ホレリスは、今のIBMにも繋がる会社を作った。

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20世紀に入ると、戦争によって、コンピュータの進化が加速する。第二次世界大戦でドイツは、エニグマという暗号機を用いた。この暗号化された文章はイギリスなどをとても苦しめた。イギリスは、暗号解読の研究を始め、ここで功績を残したのが、アラン・チューリングという男だ。彼が開発したチューリングボムは、非常に複雑なものだったが、戦況を左右するほど活躍した。しかし、このような暗号処理の研究は、世間に公表されることがなかったため、大きな変革は起きなかった。後に繋がる功績を残したのは、アメリカだった。

 

アメリカでは電子回路を持つコンピュータが生まれる。弾道の軌道を計算するために開発されたENIAC(エニアック)という計算機は、真空管を持つことから、高速の計算が可能だった。ENIACの完成時には、第二次世界大戦終結していたため、このコンピュータの存在は世間に大きく知られることとなる。ENIACの開発に携わった数学者フォン・ノイマンは、ここで新しいコンピュータの条件を提唱した。プログラムをコンピュータに内蔵させることや、10進法ではなく2進法を用いることといったアイデアは、のちのコンピュータの開発に大きな影響を与える。

 

こののち、現代のスマートフォンに繋がるコンピュータの小型化が進む。冷戦時代、ミサイルに内蔵できるほどの小型なコンピュータの開発が盛んになった。ウィリアムショックレーがトランジスタを発明したことで、よりスマートはコンピュータを開発出来るようになった。また、集積回路にまで開発が進むと、これは様々なものに搭載されるようになる。これにより、コンピュータの小型化は一気に進む。

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今では、コンピュータは手に収まるほど小さなものになったが、ここに至るまで長い時間がかかった。人工知能や自動運転など、様々な物に用いられるようになった。今後どのようなものが生まれるかは誰にもわからないが、きっと私たちの生活を大きく変えていくことだろう。